1.日本の住宅について
私達が住む日本には美しい四季がありますが、建物にとっては非常に厳しい環境であるといえます。
夏は30度を超えるのが当たり前、冬は雪が積もる地域も多く、雨がまとまって降る時期や、台風が頻繁に通るような環境です。
この過酷な環境で育まれた日本の家は、通気性や断熱性に富み、
木材という材料を主としながらも長い間、大切な【住】を提供してくれます。
2.屋根のお仕事を知ろう
屋根の、お仕事は雨を速やかに【流す】ことです。
その高温多湿の日本において、屋根は特に大切なモノです。
瓦というのは御存知の通り、波をうったいびつな形をしていますね?
あの歪な形よりも、まっすぐで平らなものを敷いておけば、雨ニモマケないと思いませんか?
当然、角度も必要です。平らな屋根ですと何時まで経っても雨が流れてくれない姿が容易に想像できると思います。
そして、水が入ってもルーフィングというシートが敷いてあるので、そのシートが水を流してくれます。
しかし、少しであれば、水が入っても乾燥してくれるというのが日本の屋根なのです。
そのためには通気性の良いものである必要があり、あの歪な形の瓦が雨を流し、またほかの部分から雨が入り込んでも、隙間から雨を流してくれ、
そして、木材の家を通気性の良いものにしてくれているのです。
3.本当に葺き替えが適切なのか?
屋根は材質により耐用年数は違いますが劣化していきます。
コロニアルタイプで10年前後で一度塗装を行い、築20年を超えたあたりで葺き替えを行う方が多いです。
耐震補強リフォームを意識してこられなかったあなたに考えて頂きたいのは、
お住まいになられている住宅を今後どうして行くのか?というライフプランです。
例えば屋根を吹き替えることによって、今後20年は屋根についての心配がないような状態になります。
しかし、数年後に引越しや建て替えを計画している場合には、20年持たせるような工事は、金銭的にもったいないケースもあります。
このような場合、塗装など安価な代替方法を検討しておく必要があります。
また、葺き替えを行う際に足場を組むケースがあるのですが、当然足場も費用に含まれます。
足場が必要な外壁塗装などのメンテナスを将来検討している場合、工事のタイミングを合わせることも検討して下さい。
足場の費用を1回で抑えることができるからです。
良い業者というのは、このようなアドバイスを行なって、皆様に満足してもらえる提案を行なってくれます。
4.工事内容について
今お住まいの屋根が瓦なのか、スレートなのか、コロニアルなのかといったことに依存して施工できる材料が決まってきます。
例えば軽いコロニアルなどの場合、家の構造が軽いコロニアルの重量を想定した作りになっています。
ところがコロニアルをはがして、ルーフィングを引いて瓦で施工しようとした場合、家の構造が瓦の重さに耐えられなくなり、
家を守るための耐震補強リフォーム工事が、家を傷める事になってしまうケースがあり、とても簡単に工事するような代物ではなく、
本来違う資材を用いた工事を検討しておくべきだったケースがあります。本来、あなたがしたかった工事ではないのかもしれませんが、
良い業者というのは、このようなアドバイスを行なって、皆様に満足してもらえる提案を行なってくれます。
5.施工以外に気をつけておくこと
アスベストが使われているかどうかも、考慮しておく必要があります。古いカラーベストやスレートは、アスベストが含まれていますので、
特別化学物質等作業主任者の資格がないと、これらの施工を請け負うことができません。
剥がして処分すると処分費用が高額になります。
アスベストが使われている場合、アスベスト封印法と呼ばれる施工方法をとったり、
カバー工法という、既存の屋根の状態をそのままにして、その上に下地板を敷いて金属板を葺く工法を取ることもあります
6.大まかな予算を決める
「かけられる費用」はいくらでもあれば理想的な耐震補強リフォーム工事が出来ますが、そのようなケースはなかなか難しいと思います。
それぞれの家庭の事情や考え方を踏まえ、無理のない予算額の目安を設定しましょう。
先程も述べましたが、ライフプランまで検討して予算を決めておく必要があります。
リフォームに関係する工事は、適正価格がつかみにくいといわれます。工法などによっても相当の幅があるため、 はじめの段階では自分の希望として押さえておく必要がありますが、
都市部の一般的な戸建て住宅で足場を用いる必要がある工事であれば100万〜140万円といったところでしょうか?幅があるのは使う屋根材や、工程などによって変わってくるのですが、
例えば耐震補強リフォームで200万円などという見積が出てきた場合は、他の業者の見積内容と施工方法などに気をつけて確認する必要があるといえます。。
7.安心で、信頼できる業者を選ぶ
工事をして良かった。と喜べる結果を得るためには、
実績が豊富で信頼でき、安心して工事を任せられる業者を選ぶことが大事です。
しかし、すべての分野で得意な業者はいません。
工事の箇所や規模を考慮して適切な業者を選ぶことがポイントです。
当サイトをご利用頂くことで、業者選択のお役にたてて頂けたら幸いに存じます。
8.『工事計画を立ててもらおう』
施工業者が決まったら、打ち合わせを行なって工事計画を確認しましょう。
どのような工法で、どのようなスケジュールで進めていくのかなどを決めるプランを立ててもらいましょう。
その時に下記のようなことを業者伝えておくことが大切です。
・かけられる予算の上限
・工事後の保証はあるのか
・気をつけてもらいたい場所の有無
・施工の条件...など
これらの工事計画は必ず業者と擦り合わせをしておきましょう。
また、実績が豊富な業者ほど、あなたが出した予算やプランなどの条件に合わせた対応策を用意してくれます。
もちろん、お金をかけないで効果の高い工事をといっても限度がありますが、費用対効果の高い工法を探すことはいくらでもあります。
9.『工事計画をもとに工事費の最終的な見積もりを出してもらう』
契約しようと決めた業者に、「工事計画」の結果と「相談内容」の結果などを反映させた詳細な「最終見積書」を提出してもらいます。
10.『業者と工事契約書を交わす』
契約書を交わす際にチェックするべき項目は下記の7つです。
- 必ず書面で契約を取り交わす(仕上がりに不具合などのクレームが生じた場合も契約書によって業者の責任に帰す部分は、無条件で対応してもらえます。)
- 「契約書の種類と内容のチェック(請負契約書の他、設計図書、仕様書、見積書などが添付)
- 「工事内容は、最終見積書と同じか」
- 「請負金額は最終見積書と同じか」
- 「工事期間は、打ち合わせと同じか」
- 「引き渡し期間は打ち合わせと同じか、延滞した場合の対応はどのような決まりがあるのか」
- 「支払方法は打ち合わせと同じか」
◆契約の際には、最終見積書などを基に内容をよくチェックした上で、署名捺印して下さい。
8.『葺き替え工事着工〜完了』
・工事開始時
工事の規模や工事期間が明確になったら、近隣に工事をする旨のあいさつをしておくことが肝心です。工事中は、工事車両の出入り、騒音振動、ほこりなどで迷惑をかける事があります事前に知らせておくのがエチケットです。
・工事期間中
工事期間中は進行状況をチェックしましょう。
疑問があった時は現場の監督に確認して早めに解決しましょう。
これによってクレームやトラブルも防ぐことが出来ます。工事が完了したら、仕上がりをチェックして確認します。
・工事の完了
工事が完了したら、仕上がり具合の最終チェックを行います。
工事に問題がなければ「工事完了確認書」を取り交わします。
以上が、工事を進めていく上での基本的な流れとなります。
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